2005年4月29日。
香川県坂出市の五色台で開かれていた、タケノコ掘りのイベント。
家族と一緒に参加していた5歳の女の子が、山中から突然姿を消した。
女の子の名前は、大西有紀(おおにし・ゆうき)ちゃん。
香川県警によると、有紀ちゃんが行方不明になったのは午後1時45分ごろ。
現場周辺では警察、消防、地域住民らによる大規模な捜索が行われ、その後も繰り返し山林やため池が調べられてきた。
しかし――
有紀ちゃん本人はもちろん、行方を直接示す決定的な手がかりも見つかっていない。
事件から21年が経った2026年4月。
香川県警は過去最大規模となる約150人を投入し、警察犬9頭、ドローン、潜水士まで参加させて再び現場を捜索した。
それでも、新たな有力な手がかりは確認されなかった。
5歳の少女は、あの日の竹林からどこへ行ったのだろうか。
事件概要
- 行方不明日:2005年4月29日
- 時刻:午後1時45分ごろ
- 場所:香川県坂出市王越町・五色台周辺
- 氏名:大西有紀ちゃん
- 当時の年齢:5歳
- 当時の身長:約105センチ
- 状況:タケノコ掘りイベント参加中に行方不明
- 現在:未発見
- 捜索人数:これまで延べ約3400人
- 2026年:過去最大規模の再捜索を実施
香川県警は現在も、有紀ちゃんを行方不明者として公式サイトに掲載し、情報提供を呼びかけている。
家族で参加したタケノコ掘りイベント
2005年4月29日は「昭和の日」の前身にあたる「みどりの日」で、祝日だった。
当時5歳だった有紀ちゃんは、家族とともに坂出市の五色台で行われていたタケノコ掘りのイベントに参加していた。
五色台は、瀬戸内海を望む山地。
現場は住宅街や市街地ではなく、竹林や山林が広がる場所だった。
香川県警の公式発表では、有紀ちゃんは午後1時45分ごろ、坂出市王越町の竹林でイベントに参加している最中に行方が分からなくなったとされている。
「もう1本取ってくる」
2026年の報道によれば、有紀ちゃんは母親に、
「もう1本取ってくる」
と伝え、再びタケノコを探しに向かったとされる。
それが、家族が確認した最後の言葉として報じられている。
また、近年の香川県内の報道では、五色台ビジターセンター付近で目撃されたのを最後に行方が分からなくなったと説明されている。
大勢が参加するイベントだった。
周囲には家族や参加者もいた。
それにもかかわらず、5歳の少女の姿は見えなくなった。
行方不明当時の服装
香川県警は、有紀ちゃんが行方不明になった当時の服装を詳しく公開している。
- 赤とオレンジのしま模様の長袖シャツ
- オレンジ色の三本ラインが入った紺色の長ズボン
- 左側に花模様が付いたピンク色の帽子
- ウサギの柄が入ったピンク色の靴
- 白色の子ども用軍手
身長は約105センチだった。
現在も香川県警のページには当時の写真に加え、成長した姿を推定した17歳時の似顔絵も掲載されている。
延べ約3400人による捜索
有紀ちゃんがいなくなったことが分かると、現場周辺では大規模な捜索が始まった。
対象となったのは、竹林だけではない。
警察や消防、地元住民らは周囲の山林やため池などへ捜索範囲を広げた。
その後の捜索を合わせると、これまでに投入された人数は延べ約3400人に上る。
それだけの人員が投入されながら、有紀ちゃんの発見には至っていない。
山中で迷ったのか。
どこかで事故に遭ったのか。
第三者が関与したのか。
現在公開されている情報からは、そのいずれかを確定することはできない。
長期間、決定的な情報は現れなかった
年月が経っても、香川県警は捜索と情報提供の呼びかけを続けた。
しかし、事件解決につながる有力な情報は長期間得られていない。
2026年4月の香川県警の説明を伝えた報道では、2014年以降、有力な情報は提供されていないとされている。
つまり、少なくとも10年以上にわたり、大きな進展につながる情報がない状態が続いていることになる。
それでも警察は捜索を終えていない。
2026年、21年後の大規模再捜索
行方不明から21年を迎える前日の2026年4月28日。
香川県警は、再び五色台で大規模な捜索を行った。
参加した警察官は約150人。
香川県警本部長や刑事部長も現場に入り、これまでの捜索としては過去最大規模だったと報じられている。
投入されたのは人だけではない。
警察犬9頭。
さらにドローンを飛ばして上空から地形を確認し、潜水士が池の中まで捜索した。
山。
竹林。
池。
21年間という時間の経過を踏まえ、再び広い範囲が調べられた。
しかし、この捜索でも有力な手がかりは発見されなかった。
不可解な5つのポイント
1.なぜイベントの最中に姿を消したのか
最も大きな疑問は、やはり行方不明になった状況そのものだ。
有紀ちゃんは、誰もいない山中に一人で遊びに来ていたわけではない。
家族と一緒にタケノコ掘りのイベントへ参加していた。
その最中、午後1時45分ごろに姿が確認できなくなった。
大勢の人がいる環境だったにもかかわらず、その後の行動を確実に示す情報が残っていない。
ただし、
「誰にも見られず連れ去られた」
と確認されたわけでもない。
行方不明になった瞬間に何が起きたのかは、現在も分かっていない。
2.5歳児は山中をどこまで移動できたのか
当時の有紀ちゃんは5歳、身長約105センチ。
山林や竹林は平地とは異なり、傾斜や草木、足場の悪い場所も存在する。
仮に一人で歩いて移動したのであれば、どこまで進めたのだろうか。
一方で、周辺の山林やため池には延べ約3400人を投入した捜索が行われている。
それでも発見されなかった。
この点が事故や迷子の可能性を否定するわけではないが、長年にわたり疑問が残る理由の一つになっている。
3.なぜ大規模な捜索でも見つからなかったのか
警察、消防、地域住民。
長い年月の中で多くの人が有紀ちゃんを探した。
2026年には、警察犬だけでなくドローンや潜水士まで投入されている。
それでも、居場所を決定づけるものは見つかっていない。
ただし、山間部の捜索には限界がある。
年月による地形や植生の変化もあるため、
「見つからない=現場から誰かに連れ去られた」
と結論づけることはできない。
4.第三者が関与した可能性はあるのか
幼い子どもが突然姿を消した事案では、第三者による連れ去りの可能性が語られることがある。
しかし、大西有紀ちゃんについて、香川県警は公開ページ上で特定の人物を容疑者として示していない。
不審者による誘拐事件だったと断定できる公式情報も確認できない。
反対に、事故だったと断定する証拠もない。
複数の可能性が残ったまま、決定的な証拠がない。
それがこの事案の難しさでもある。
5.21年後、なぜ警察は再び過去最大規模で捜索したのか
2026年。
警察は約150人を投入し、改めて現場周辺を捜索した。
21年もの時間が経過した事件で、これほど大規模な捜索が行われること自体は印象的だ。
坂出警察署長は捜索について、手がかりがほとんどない中でも、何か少しでも手がかりになるものがあればという思いで捜索していると説明している。
つまり現在も警察は、
現場周辺から何かが見つかる可能性を捨てていない。
しかし2026年の捜索も、現時点では事件を動かす手がかりにはつながらなかった。
ネット上で語られる「説」には注意が必要
この事案についてインターネット上では、
- 警察犬の追跡が特定地点で突然止まった
- 車で連れ去られた
- 大型の鳥に連れ去られた
など、さまざまな説が語られている。
しかし、未詳録で確認した限り、こうした内容の中には現在の香川県警公式ページや主要報道だけでは裏付けを確認できないものが含まれている。
そのため、それらを事件の確定情報として扱うことはできない。
現在確認できる事実は、
五色台の竹林でイベントに参加していた5歳の有紀ちゃんが、午後1時45分ごろに行方不明になった。
そして、
21年以上にわたる捜索でも、現在まで発見されていない。
ということである。
2026年現在も情報提供を呼びかけ
香川県警は2026年現在も、大西有紀ちゃんの情報を公式サイトに掲載している。
問い合わせ先として、
香川県警察本部 生活安全部 人身安全・少年課
および、
坂出警察署 生活安全課
を案内している。
行方不明から21年。
当時5歳だった有紀ちゃんは、すでに成人している年齢になった。
警察が公開している17歳時の推定似顔絵も、今ではさらに年月が経過している。
だからこそ、
「昔、似た子どもを見た」
「当時五色台周辺で気になる出来事があった」
という古い記憶も、現在の捜査では重要な情報になる可能性がある。
「もう1本取ってくる」
タケノコ掘りに来た家族。
5歳の女の子。
そして、午後の竹林。
「もう1本取ってくる」
そう言って、再びタケノコを探しに向かったとされる有紀ちゃん。
その後、彼女がどこへ向かったのかを確実に示す情報は残されていない。
延べ約3400人による捜索。
21年後に行われた過去最大規模の再捜索。
警察犬。
ドローン。
潜水士。
それでも、答えは見つからなかった。
2005年4月29日午後1時45分ごろ。
香川県坂出市の五色台で、
大西有紀ちゃんに何が起きたのか。
2026年現在も、その答えは分かっていない。
参考資料
香川県警察「大西有紀さん行方不明事案の情報を」
当時5歳、身長105cm、服装、2005年4月29日13時45分ごろ坂出市王越町の竹林で行方不明になったことまで公式確認できる。
香川県警察・大西有紀さん行方不明事案
KSB瀬戸内海放送「山中で女児が行方不明になって21年」
2026年の約150人・警察犬9頭・潜水士・ドローンによる再捜索と、2014年以降有力情報なしを確認できる。
KSBの記事
OHK岡山放送「坂出市・五色台女児行方不明から21年」
香川県警本部長らが参加した2026年の大規模捜索を確認できる。
OHKの記事
FNNプライムオンライン「『もう1本取ってくる』タケノコ掘りの最中に姿消す」
「もう1本取ってくる」という母親への言葉、延べ約3400人の捜索、2026年の再捜索について確認できる。
FNNの記事


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