金沢市久安独身男性殺人事件|橋本清勝さん殺害、目撃された2人の男性

2000年代

2008年6月、石川県金沢市久安2丁目のアパートで、会社員の橋本清勝さん(当時22歳)が殺害された。

橋本さんは自宅の一室で、頭部を鈍器で何度も殴られていた。

近年の地元報道では、犯行に使われたのは室内にあったフライパンだったとされている。

事件発生から14年後の2022年、石川県警は事件当夜に現場付近で目撃された男性の似顔絵を公開した。

その男性は20歳代とみられ、午後8時30分ごろ、橋本さんが住んでいたアパートの方向から現れ、駐車場にいた別の男性と合流して歩き去ったという。

ただし、警察はこの男性を「犯人」として公表しているわけではない。

事件について何らかの事情を知っている可能性がある人物として、情報を求めている。

2026年現在も事件は解決しておらず、石川県警の「事件情報」ページには引き続き「金沢市久安独身男性殺人事件」が掲載されている。

事件概要

項目内容
事件発生2008年6月27日夜
事件発覚2008年6月29日
場所石川県金沢市久安2丁目のアパート
被害者橋本清勝さん
年齢当時22歳
職業会社員
事件種別殺人事件
凶器室内にあったフライパンと報道
現在未解決
捜査石川県警捜査第一課・金沢中警察署

石川県警はこの事件を正式に**「金沢市久安独身男性殺人事件」**として情報提供を呼びかけている。

なお、県警の事件ページは、事件概要や似顔絵を含む詳細を画像ファイルの形で掲載している。本記事で「県警公式ページに文章としての記載がない」と書く場合は、この画像部分を除いた、テキストとして確認できる範囲を指している。

2008年6月27日夜、橋本清勝さんが殺害される

事件が起きたのは2008年6月27日の夜。

橋本清勝さんは当時22歳。

金沢市久安2丁目にあるアパートで一人暮らしをしていた会社員だった。

後年の資料によれば、橋本さんは川北町の印刷工場に勤務しており、2007年10月から派遣社員として、2008年4月からは契約社員として働いていたとされる。事件当日は午後8時ごろに勤務先を出ていたという。

そして、その約30分後にあたる午後8時30分ごろ、後述する2人の男性が現場アパート付近で目撃されている。

近年の報道によれば、橋本さんは自宅の室内で、フライパンによって後頭部を複数回殴られて殺害されたとされている。石川テレビは2024年6月の報道で「フライパンで後頭部を複数回殴られ殺害された」と伝えており、後年の資料では死因は頭部を複数回殴られたことによる脳挫傷とされている。

犯行が行われた詳しい時刻については現在の県警ページで文章として公開されていないが、警察は2008年6月27日夜に事件が起きたものとして捜査している。

事件が発覚したのは2日後

橋本さんの遺体が発見されたのは、事件発生から約2日後の6月29日だった。

2025年の北國新聞によれば、橋本さんと連絡が取れないことを不審に思った女性が部屋を訪れ、橋本さんを発見したことで事件が明らかになった。後年の資料では、発見は6月29日午後6時20分ごろで、訪ねてきた知人女性が合鍵を使って室内に入り、玄関を入ってすぐの台所で倒れている橋本さんを見つけたとされている。発見時にはすでに死後硬直が進んでいたという。

石川県警は翌6月30日、捜査第一課と金沢中警察署による捜査本部を設置した。

県警の過去の主要施策資料でも、この事件について、

「平成20年6月30日捜査本部設置」

と記録されており、長年にわたって「未解決重要事件」として捜査が続けられてきた。

凶器は室内にあったフライパン

現在の石川県警事件ページは、詳細な事件概要を画像形式で公開している。

一方、2024年の石川テレビ、2025年の北國新聞など地元報道は、橋本さんがフライパンで頭部を複数回殴られていたと報じている。

凶器が室内にあったフライパンだったとすれば、犯人があらかじめ凶器を用意して訪れたのではなく、その場にあったものを使ったことになる。これは計画性の有無を考えるうえで一つの手がかりとなり得るが、警察がこの点について犯行の計画性を判断したという公表はない。

犯人と橋本さんの関係や、犯行に至った経緯について、現在まで警察から確定的な説明は公表されていない。

部屋に残された不可解な状況 ― 後年資料による情報

事件を考えるうえで見過ごせないのが、発見時の部屋の状況である。

後年まとめられた資料によれば、現場となった部屋には次のような状況があったとされる。

  • 玄関は施錠されていた
  • 鍵は玄関ドア付近に残されており、郵便受けから室内へ戻された可能性が指摘されている
  • 室内は荒らされていたが、金品を物色した形跡はなかった
  • 窓の一つが開けられ、網戸の状態になっていた
  • 橋本さんの携帯電話が持ち去られていた

これらはいずれも、石川県警が文章として公表している内容ではなく、後年の資料で伝えられている情報である。そのため本記事では確定した事実としては扱わない。

ただし、もしこれらが正確であれば、犯人は施錠して現場を離れ、携帯電話を持ち去ったことになる。物色の形跡がないという点は、金銭目的の犯行という見方と整合しにくい。一方で、なぜ携帯電話だけが持ち去られたのかという疑問も残る。

いずれも、警察が公式に説明したものではない以上、ここから犯人像を断定することはできない。

2022年、事件から14年後に似顔絵を公開

事件に大きな動きがあったのは2022年6月。

石川県警は2022年6月21日、事件当日に現場付近で目撃されていた男性の似顔絵を新たに公開した。

報道によれば、事件当日の午後8時30分ごろ、似顔絵の男性が橋本さんの住むアパート方向から現れた。

その後、アパート駐車場にいた別の男性と合流。

2人は一緒に西側の道路方向へ歩いていったという。

ここで注意しなければならないのは、似顔絵の男性が警察によって「犯人」と断定されているわけではないことだ。

県警は、事件について何らかの事情を知っている可能性がある人物として情報提供を求めている。

似顔絵の男性の特徴

石川県警が公開した情報や当時報道によれば、男性の特徴は次のようなものだった。

  • 年齢:20歳代とみられる
  • 身長:約170~175センチ
  • 体格:やせ型
  • 黒色に白いラインが入ったニット帽
  • 黒色系のTシャツ
  • 紺色系のジーンズ

この男性は午後8時30分ごろ、アパート方向から歩いてきたところを目撃されている。

似顔絵は、実際の人物を撮影した写真ではなく、目撃証言をもとに作成されたものとなる。

そのため、似顔絵に似ているというだけで特定の人物を事件関係者と判断することはできない。

駐車場にいたもう1人の男性

似顔絵の男性は一人ではなかった。

現場アパートの駐車場には、別の男性がいたとされる。

この人物についても20歳代とみられているものの、

黒色系の服装

ということ以外、詳しい特徴は分かっていない。

似顔絵の男性はこの人物と合流し、2人で歩いていったという。

しかし、

  • 2人が知人だったのか
  • 何のために現場付近にいたのか
  • 橋本さんと面識があったのか
  • 事件に関係していたのか

については、現在の公開情報からは確認できない。

なぜ似顔絵の公開まで14年かかったのか

この男性の似顔絵が公開されたのは、事件から14年後の2022年だった。

目撃情報そのものは事件当時から警察に寄せられていたとされるが、県警が2022年に改めて似顔絵を公開し、広く情報提供を求めることになった。

同年6月時点で、事件に関する情報提供は約200件に達していた。

さらに同年9月には、似顔絵を使用した新たなポスターが作成され、県内のショッピングセンターやコンビニなど約750か所に掲示された。

この時点で情報提供は約240件に増えていたという。

後年の資料によれば、情報提供は2023年5月末までに約270件となり、そのうち似顔絵公開後に寄せられたものが35件だったとされる。

しかし、事件解決には至らなかった。

1000人を超える関係者から聞き取り

捜査は長期間にわたって続けられている。

事件発生当初、県警は150人態勢で聞き込みや防犯カメラの分析を進め、これまでに1000人以上から事情を聴いてきたとされる。2023年のMRO北陸放送の報道では約1600人から事情を聴取し、当時も30人態勢で捜査を続けていたと伝えられている。

交友関係や事件当日の行動など、多方面から捜査が行われてきたものの、犯人の特定には至っていない。

2つの「報奨金」― 警察庁の制度と遺族によるもの

この事件の報奨金については、性格の異なる2つが存在する点に注意が必要だ。

一つは、警察庁の捜査特別報奨金制度によるもの。後年の資料によれば、本事件は2009年6月26日に第12回の対象事件に指定され、情報提供者に300万円が支払われるとされた。石川県内では初の指定だったという。ただし同制度は期限を定めて公告される仕組みであり、2026年9月時点の警察庁の公告一覧に本事件は見当たらない。

もう一つは、遺族が独自に用意した報奨金だ。2024年の石川テレビ報道では、橋本さんの遺族が、犯人逮捕につながる有力情報の提供者に対して200万円の報奨金を用意していることが伝えられている。

この200万円は警察庁の制度によるものではなく、遺族側によるものとして報じられたものだ。2026年現在も同一条件で継続しているかについては、現在確認できる公開情報だけでは判断できないため、本記事では2024年時点の情報として記録する。

2025年、そして18年目の2026年

事件から17年となった2025年6月にも、警察と遺族は現場周辺で情報提供を呼びかけた。

報道によれば、石川県警はこの事件を最重要課題と位置づけ、30人態勢で捜査を継続していた。

そして2026年6月、石川テレビは「未解決の金沢久安殺人事件から18年 遺族と警察が情報提供を呼びかけ」と報じている。事件発生から18年を迎えた2026年時点でも、事件は未解決のままであり、遺族と警察による呼びかけが続いていることが確認できる。

橋本さんの両親も、現場周辺でチラシなどを配り、事件を知る人からの情報を求め続けている。

長い年月が経過しても、遺族と警察の活動は終わっていない。

2026年現在も県警が情報を募集

2026年9月現在、石川県警の公式サイトには、

「金沢市久安独身男性殺人事件」情報提供のお願い

という専用ページが引き続き公開されている。

さらに県警の「事件情報~情報をお寄せください~」の一覧にも、本事件が掲載されている。

つまり、過去の未解決事件として資料が残されているだけではなく、現在も警察が情報提供を受け付けている事件だ。

犯人と橋本さんに面識はあったのか

事件では、橋本さんが自宅アパートの室内で殺害されている。

そのため、

「犯人は橋本さんの知人だったのではないか」

という疑問が生じることはある。

しかし、現在公開されている県警資料では、犯人と橋本さんに面識があったと確定する情報は示されていない。

犯人がどのように室内へ入ったのかについても、一般に公開されている情報だけでは明確ではない。後年の資料が伝えるように玄関が施錠された状態だったとすれば、犯人が鍵を使えたのか、あるいは室内から施錠して別の経路で出たのかといった疑問が生じるが、これらは警察が公表した内容ではない。

したがって、

自宅内で起きた事件=知人による犯行

と断定することはできない。

現在分かっていること

2026年9月現在、公式資料と信頼できる報道から確認できる情報を整理する。

確認されていること

  • 橋本清勝さんは当時22歳の会社員だった
  • 金沢市久安2丁目のアパートに住んでいた
  • 2008年6月27日夜に殺害されたとみられている
  • 遺体は6月29日に発見された
  • 頭部を複数回殴られていた
  • 地元報道では凶器は室内にあったフライパンとされている
  • 6月30日に捜査本部が設置された
  • 事件当日午後8時30分ごろ、アパート方向から現れた20歳代とみられる男性が目撃されている
  • その男性は駐車場にいた別の男性と合流した
  • 2022年6月21日に男性の似顔絵が公開された
  • 2022年9月には似顔絵入りポスターが県内約750か所に掲示された
  • 2025年にも30人態勢で捜査が続けられていた
  • 2026年6月、事件から18年の時点でも遺族と警察が情報提供を呼びかけている
  • 2026年現在も石川県警が情報提供を求めている

後年資料による情報(県警の文章公表では確認できないもの)

  • 発見は6月29日午後6時20分ごろ、知人女性が合鍵で入室した
  • 玄関は施錠され、鍵は玄関ドア付近に残されていた
  • 室内は荒らされていたが物色の形跡はなかった
  • 橋本さんの携帯電話が持ち去られていた
  • 橋本さんは川北町の印刷工場に勤務し、当日は午後8時ごろ退社した
  • 2009年に捜査特別報奨金(300万円)の対象に指定された

現在も分かっていないこと

  • 犯人の氏名
  • 犯人数
  • 犯行動機
  • 犯人と橋本さんの関係
  • 犯人がどのように室内へ入ったのか
  • なぜ橋本さんが狙われたのか
  • 事件後、犯人がどこへ向かったのか
  • 目撃された2人の男性が誰なのか
  • 2人の男性が事件に関係していたのか
  • 持ち去られたとされる携帯電話の行方

特に、事件が起きたとみられる時間帯に現場付近で目撃された2人の男性については、現在も大きな未解明点として残っている。

18年以上続く捜査

2008年6月27日の夜。

勤務先を出てから間もない時間帯に、22歳だった橋本清勝さんは、自宅アパートで何者かに命を奪われた。

事件から14年後には、現場付近で目撃されていた男性の似顔絵が公開された。

それでも、事件は解決していない。

似顔絵の男性は何者だったのか。

駐車場で合流したもう1人の男性は誰だったのか。

そして、橋本さんはなぜ殺害されたのか。

事件発生から18年以上が経過した現在も、その答えは明らかになっていない。

情報提供先

石川県警は事件について、現在も情報提供を求めている。

金沢中警察署

電話:076-222-0110

似顔絵の人物に関する情報だけでなく、事件当時の橋本さんについて知っていることや、事件に関する噂を聞いたなど、些細な情報でも連絡してほしいとしている。

参考資料

  1. 石川県警察「『金沢市久安独身男性殺人事件』情報提供のお願い」: https://www2.police.pref.ishikawa.lg.jp/security/security18/security18_03/security01.html 事件の公式情報、似顔絵、情報提供の呼びかけ。事件概要・似顔絵は画像ファイルで掲載されており、本記事作成時点でその画像内の文言まで取得して確認することはできなかった。
  2. 石川県警察「事件情報~情報をお寄せください~」: https://www2.police.pref.ishikawa.lg.jp/security/security18/ 2026年現在も本事件が情報募集対象として掲載されていることを確認。
  3. 石川テレビ「有力な情報提供者に200万円 金沢市内のアパートで起きた殺人事件…未解決で16年経過」(2024年6月28日): https://www.ishikawa-tv.com/news/itc/00002523 フライパンで後頭部を複数回殴られたとする記述、遺族による200万円の報奨金、遺族のチラシ配布について確認。
  4. 石川テレビ「未解決の金沢久安殺人事件から18年 遺族と警察が情報提供を呼びかけ」(2026年6月): https://www.ishikawa-tv.com/news/itc/00007714 事件から18年時点でも未解決であり、遺族と警察が呼びかけを続けていることを表題から確認(本文はアクセス制限により取得できず)。
  5. 北陸朝日放送「事情知る?未解決の殺人事件で似顔絵公開」(2022年6月21日) 似顔絵の男性の特徴、午後8時30分ごろの目撃状況、もう1人の男性との合流について。
  6. 北陸朝日放送「未解決 金沢久安殺人事件の似顔絵ポスターを作成」(2022年9月9日) 似顔絵ポスターの掲示と情報提供件数について。
  7. MRO北陸放送「『息子の無念を晴らしたい』未解決の殺人事件が発生から間もなく15年」(2023年6月25日) 約1600人への聞き取り、30人態勢での捜査について。
  8. 北國新聞「金沢アパート殺人、27日で発生17年」(2025年6月23日) 事件発覚状況、17年後の遺族と捜査状況について。
  9. 警察庁「捜査特別報奨金制度の実施」: https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/reward/index.html 2026年9月時点の公告一覧に本事件が掲載されていないことを確認。
  10. Wikipedia「金沢市久安独身男性殺人事件」: https://ja.wikipedia.org/wiki/金沢市久安独身男性殺人事件 発見時刻と経緯、部屋の施錠・物色状況、携帯電話の持ち去り、被害者の勤務先と当日の退社時刻、初期の捜査態勢、2009年の捜査特別報奨金指定、情報提供件数の推移などの参照に使用。県警の文章公表では確認できない内容を含むため、本記事では「後年資料による情報」として区別した。

※本記事は石川県警察の公式情報を最優先とし、それ以外の情報は当時・後年の報道および後年資料による情報として明確に区別して記載している。特に、部屋の施錠状況や携帯電話の持ち去りといった現場の状況は、県警が文章として公表している内容ではないため、確定した事実としては扱っていない。また、似顔絵の男性および駐車場にいた男性は、いずれも警察が犯人と断定した人物ではない。

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