浜松市西山町高齢女性殺人事件|自宅の台所で79歳女性殺害、12年目の情報提供は「0件」

2010年代

2014年4月21日の午後7時ごろ、浜松市西山町(現在の浜松市中央区西山町)の住宅に帰宅した長男が、台所で倒れている母親を見つけた。亡くなっていたのは、この家に住む曽根栄子さん(当時79歳)。首の頸動脈を鋭い刃物で切られていた。

それから12年、静岡県警は延べ約5万人の捜査員を投入し、これまでに88件の情報が寄せられてきた。それでも犯人は捕まっていない。そして事件から12年を迎えた2026年4月、この1年間に寄せられた新しい情報は1件もなかったと報じられた。

事件概要

項目内容
発生2014年4月21日
発見同日午後7時ごろ、帰宅した長男が発見
場所静岡県浜松市西山町(現・中央区西山町)の被害者宅の台所
被害者曽根栄子さん(当時79歳)
状況鋭い刃物で首の頸動脈を切られて死亡
罪名殺人
捜査延べ約5万人、情報提供は累計88件
現在未解決

台所で見つかった79歳の女性

共同通信の報道によれば、事件の日の午後7時ごろ、帰宅した長男が台所で亡くなっている曽根さんを見つけた。曽根さんは鋭い刃物で首の頸動脈を切られていた。静岡放送(SBS)は、曽根さんがその日の夜に自宅の台所で何者かに首を刺されて殺害されたと伝えている。

静岡県警は、県内で捜査本部を置いている14件の「未解決重要事件」の一つとしてこの事件を掲載している。一覧に書かれているのは、2014年4月21日に浜松市中央区西山町で、79歳の女性が自宅で殺害されたという内容だけである。

公開されている情報の少なさ

この事件は、公開されている情報がとても少ない。県警の一覧や浜松西警察署の呼びかけのページからは、犯人の性別や年齢、目撃された人物や車、凶器の特徴、犯人が家に入った方法、被害者との関係、動機といった情報は読み取れない。

未解決事件の中には、防犯カメラの映像や似顔絵、遺留品の写真まで公開されているものもある。それと比べると、この事件で一般に分かっているのは、日付と場所、被害者の年齢、そして台所で首を切られていたということくらいである。

捜査と謎・数々の説

警察の動向

静岡県警はこれまでに延べ約5万人の捜査員を投入している。捜査本部が置かれている浜松中央警察署は、毎年事件の日にあたる4月21日に、現場の周辺で情報提供を呼びかけてきた。事件から12年となった2026年4月21日にも、捜査員が現場近くの住宅街で通りかかった車や自転車を呼び止め、チラシやポケットティッシュを配った。浜松中央署の伊藤公哉刑事官は、どんなささいな情報でも構わないので寄せてほしいと訴えている。

静岡県警は2011年に捜査第一課に「未解決重要事件捜査係」を置き、関係者への再聴取や証拠資料のDNA型鑑定などを続けていると2026年5月に説明している。

残された謎

最大の謎は、犯人が誰で、なぜ曽根さんが狙われたのかという点である。事件が起きたのは住宅の台所で、県警は侵入の方法も、何かが盗まれたのかどうかも公表していない。犯人が家に招き入れられたのか、勝手に入り込んだのかすら、公開されている情報からは判断できない。

同じ年、同じ浜松で起きたもう一つの事件

静岡県警の未解決重要事件の一覧には、この事件のすぐ次に、もう一つの浜松の事件が並んでいる。2014年11月28日、現在の浜松市中央区子安町で、50歳の女性が首を切られて殺害された事件である。同じ年、同じ浜松市の中で、7か月の間に女性が首を刃物で切られて殺害され、どちらも未解決のまま残っている。

ただし、2つの事件のつながりを示す情報は、警察からも報道からも出ていない。被害者の年齢も、事件の状況も異なる。似ている点があるというだけで、同じ犯人によるものと考えることはできない。

未詳録の考察

この事件を調べていて、私が一番引っかかったのは犯行の内容ではなく、「この1年間、新しい情報が1件もなかった」という報道だった。累計88件のうち、近年はほとんど情報が寄せられていない。

時間がたてば、当時近所に住んでいた人は引っ越し、事件を報じたニュースを覚えている人も減っていく。「昔の事件だから、もう警察も調べていないだろう」と思う人もいるかもしれない。けれど実際には、警察は今も毎年現場に戻ってチラシを配っている。未解決事件で怖いのは、証拠が失われていくことだけではなく、人の記憶から事件そのものが消えていくことなのだと思う。

公開されている情報が少ない事件ほど、「知り合いだったのではないか」「お金が目的だったのではないか」と、想像で空白を埋めたくなる。けれど今確認できる資料には、その答えは書かれていない。未詳録としては、警察が何を公表していて、何を公表していないのかを正確に残しておくことを優先したい。

事件がもたらした影響・結末

時効のない時代の事件

殺人罪の公訴時効は2010年に撤廃されており、2014年に起きたこの事件には時効がない。静岡県警が12年たっても捜査本部を置き続けているのは、そのためでもある。

風化という課題

情報提供が0件になったという事実は、この事件に限らず、長期の未解決事件が抱える共通の課題を示している。静岡県警は、節目ごとに情報提供を呼びかける活動を続けることで、事件の風化を防ごうとしている。2014年4月21日の夕方から夜にかけて、西山町の周辺で見かけた人や車、当時は気に留めなかった出来事が、今になって意味を持つ可能性もある。

事件は現在も未解決

2026年10月現在、事件は解決していない。

情報提供先

西山町殺人事件 捜査本部(情報提供専用フリーダイヤル)
電話:0120-762-288

静岡県警捜査第一課(054-271-0110)や最寄りの警察署でも受け付けている。

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参考資料

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