自宅は、本来なら最も安心できる場所の一つです。しかし未詳録には、一人で暮らしていた人が自宅で殺害され、今も犯人が特定されていない事件がいくつも記録されています。
このページでは、未詳録の記事の中から、一人暮らしの被害者が自宅で命を奪われた9つの事件をまとめました。青森市の事件では2人が亡くなっているため、被害者は10人になります。年齢も地域も事件の状況もそれぞれ異なり、一人暮らしだったことが理由で狙われたと確認されている事件はありません。
2000年|越谷市蒲生西町独居老人殺人事件
埼玉県越谷市/76歳男性
蒲生駅から南へ約400メートルの住宅街で、一人暮らしの76歳の男性が、顔に粘着テープを巻かれた状態で殺害されているのが見つかりました。現場の近くでは、30代くらいの男と、下側が濃いグレーのツートンカラーのセダンが目撃されています。埼玉県警は26年以上たった今も、この男と車について情報を求めています。
2000年|津市銭山団地独居女性殺人事件
三重県津市/82歳女性
市営団地の一室で、一人暮らしの82歳の女性が首を絞められて殺害されました。三重県警が示す犯行の時期は「5月31日夕刻から翌6月1日朝までの間」で、女性が見つかったのはさらにその後でした。事件から26年以上がたっています。
2002年|太平八田殺人放火事件
秋田県秋田市/69歳女性
クリスマスイブの未明、一人暮らしの伊藤ミヱさんの住宅が全焼しました。焼け跡から見つかった伊藤さんは火災で亡くなったのではなく、首を絞められて殺害された後に家に火を付けられたとみられています。家の中には現金や預金通帳が残されていました。
2004年|大洲市長浜町女性放火殺人事件
愛媛県大洲市/52歳女性
一人暮らしの会社員、鎌田美千子さんの住宅に何者かが侵入しました。愛媛県警は、犯人が灯油をまいて火を付け、鎌田さんを殺害したと公式の資料に明記しています。
2005年|東かがわ市三本松女性殺人事件
香川県東かがわ市/71歳女性
元幼稚園園長の鯛谷明子さんが、一人暮らしの自宅で殺害されました。報道では首や胸を刺されていたとされています。事件は「3月25日ころ」に起きたとされ、香川県警は今も、犯人の逮捕につながる情報に最大100万円の懸賞金を設けています。
2005年|筑紫野市永岡高齢男性殺人事件
福岡県筑紫野市/80歳男性
一人暮らしの林田義信さんが、「8月23日頃」に自宅で殺害されました。この事件について公開されている公的な資料は、筑紫野警察署のチラシ1枚だけです。チラシは目撃情報ではなく、「事件以降、永岡で見かけなくなった人はいないか」といった地域の記憶を求めています。
2007年|静岡市駿河区池田独居女性殺人事件
静岡県静岡市/73歳女性
大みそかに、一人暮らしの白鳥照江さんが自宅で殺害されているのが見つかりました。報道では手足を縛られた状態だったとされています。静岡県警は、白鳥さんの普段の生活や、12月30日の夕方以降に白鳥さんと会った人、当時見かけた不審な人や車について情報を求めています。
2015年|湯河原町女性殺人放火事件
神奈川県湯河原町/66歳女性
一人暮らしの平井美江さんが自宅で殺害され、約1時間後に住宅から火が出ました。事件の日の朝、現場の方向からJR湯河原駅へ向かう黒っぽい服装の人物が防犯カメラに残されています。
2018年|青森市高齢女性2人殺人事件
青森県青森市/67歳・79歳女性
約100メートルしか離れていない住宅で、一人暮らしの高齢女性2人が1週間の間に相次いで殺害されました。どちらの現場にも物色の形跡はなく、報道によれば、警察は連続殺人の可能性が高いとみて捜査しています。2026年現在も犯人は捕まっていません。
事件から発見までの「空白」
9つの事件を並べると、どうしても「被害者が一人で暮らしていた」という共通点が目につきます。しかし、犯人がそのことを知っていたのか、それを理由に被害者を選んだのかは、どの事件でも確認されていません。多くの事件では、犯行の動機そのものが分かっていません。
この特集を作っていて私がむしろ気になったのは、事件が起きてから見つかるまでの「空白」です。警察が示している犯行の時期を並べると、その違いがはっきり見えてきます。
| 事件 | 警察が示す犯行の時期 |
|---|---|
| 太平八田 | 12月23日夜〜24日未明(住宅の火災で発覚) |
| 大洲市長浜町 | 4月13日未明(住宅の火災で発覚) |
| 湯河原町 | 午前5時ごろ死亡、午前6時ごろ火災の通報 |
| 津市銭山団地 | 5月31日夕刻から6月1日朝までの間 |
| 東かがわ市三本松 | 3月25日ころ |
| 筑紫野市永岡 | 8月23日頃 |
| 静岡市駿河区池田 | 12月30日(県警の一覧)、大晦日の晩(署のページ) |
| 青森市(1人目) | 6月9日から12日まで |
| 青森市(2人目) | 6月14日から19日まで |
家に火を付けられた3件は、煙や炎がすぐに人の目に触れたため、数時間のうちに事件が発覚しています。一方、それ以外の事件では、警察も「頃」や数日の幅でしか犯行の時期を示せていません。一人で暮らしていれば、異変が起きてもすぐに誰かが気づくとは限らず、その間に目撃者の記憶も現場の痕跡も薄れていきます。
ただし、この空白を犯人が利用したとまで言うことはできません。未詳録では、この共通点から犯人像を作るのではなく、それぞれを独立した未解決事件として記録しています。詳しい状況や警察が今求めている情報は、各記事をご覧ください。


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